効率的に働く? イギリスと日本の働き方の違い③
今回はイギリス、というかその他ヨーロッパ何か国かで働いた経験からのお話。
「外国人は時間内に効率よく働く、日本人は残業してだらだら働く」
とりわけドイツ、北欧などの国でこのイメージが強い気がします。
・・・・いや??そんなこともないぞ???
効率的かどうかというのは本当に個人主義なところだと思います。
自分なりに工夫して、書類をよく使う順に並べて置いたりメールのテンプレートを用意しておいて時短にしたりする人もいれば、
エクセルアレルギーを発揮し、かたくなに電卓を手放さない人もいます(経理職でエクセル嫌い!って堂々と言えるってどうなのよ)。
それは日本でも、インドでも、ドイツでも一緒だと思います。
ただ一つ日本と欧州で違うなと思ったのは
仕事量の違い
その例がこちら。
私の会社では、商品の販売を一部外部サイトに委託しています。外部サイト経由での販売の場合、サイト同士の接続がうまくいかないらしくデータがとっても読みづらい。
日本にいるときは事務員が、接客係が読みやすいようデータを修正する作業が発生していました。
欧州では同じ会社なのにそんな作業は皆無。とりあえず読めればいいじゃんwって言われて、確かに。。。
日本にいるときは当たり前の作業だと思っていたので、作業自体をなくすなど考えたこともありませんでした。
部署間の無駄な忖度はしない。お客様に直接影響しない仕事は初めから作らない。
逆に日本には存在しない作業があったりして一概には言えませんが、
「外国では効率よく働く」
ではなく
「無駄な作業を削る勇気がある」
ということではないかなと思うのでした。
英語を話すということ vs 会話ができるということ②
英語はできる。なのにコミュニケーションが難しい。
そういう英語上位層の純ジャパ人間に、このもどかしさが伝わればいいなというのが、この記事の趣旨でございます。
イギリスに住み始めて改めて痛感した日本語と英語のコミュニケーション文化の違い、今回は二点目「オーバーラップ耐性の違い」についてです。
一点目「求められる発言内容の違い」についてはこちら。
オーバーラップ耐性
学術的にそんな単語はあるのでしょうか。私が言いたいのは「二人の人間が同時に喋ることに対する耐性」です。
たまたま同時に二人の人間が話し出してしまった。「あっ」ってなって、「お先にどうぞ」ってどちらか一人が聞き役に回る。
恐らく日本人であれば「あっ」ってなった瞬間にどちらかは話すのを止めているでしょう。
欧州に来てから凄く思うのは、「二人の人間が同時に話し出してしまった」と気づいてから「どちらか片方の人間が話すのをやめる」までにかかる時間が、日本に比べて欧州では非常に長いということ。
要は二人の人間が同時に話している時間がとても長い。下手したら10秒以上全然話す。
それはケンカ売ってる訳ではなく、単純に被っちゃっただけ。
その時間を「普通」と感じる文化の人間と、「長い、違和感」と感じる日本人が同時に喋るとどうなるか。チキン日本人の私は黙ってしまいます。
それは会話終わりにも感じられます。
日本人だと、相手が話し終わるのを待ってから話始める人が多いと思います。
しかし、欧州だと相手の主張が大体わかった時点で次の人が話し始めます。相手が最後の単語を言うのを待っていたチキン日本人の私は、またも会話に入れない。
私は清く正しく(?)日本の義務教育を受けてきた人間です。
「人の話を遮るな」「話相手に敬意を持て」
そう刷り込まれて生きてきました。
しかし、ただ相手の話を遮らず聞くだけが敬意じゃない。
会話に割り込むことは、日本では無礼にあたることでも、文化が違えばむしろ積極的で好ましいコミュニケーション手段になる。
そうわかってから、少しずつ仲間に認められるようになってきた気がします。
違いを理解することは相手に近くなれるということ。
まだ完全なオーバーラップ耐性を身に着けた訳ではありませんが、明日からもちょっとずつ「図太い」楽しい人間になっていきたいと思います。
英語を話すということ vs 会話ができるということ①
英語はできる。なのにコミュニケーションが難しい。
そういう英語上位層の純ジャパ人間に、このもどかしさが伝わればいいなというのが、本日の記事の趣旨でございます。
イギリスに住み始めて改めて痛感した日本語と英語のコミュニケーション文化の違いを二点、私なりにまとめてみたいと思います。
(1) 求められる発言内容の違い
(2) オーバーラップ耐性の違い
今回は一点目の「求められる発言内容の違い」についてです。
「海外では自分の意見の発信が求められる。一方日本では共感が大事」
どこかで聞いたお話です。その通りだと思います。
ただ想像と違ったのは“What do you think?”と質問されることは滅多にないということ。
「意見の発信が求められる」のではなく「意見を発信するのが普通」ということ。
各々が言いたいことを言うだけなので、何も発信しなくても批難されないし、気を使われることもない。ただ会話に入れないだけです。
例えばISISから離脱しイギリスへの帰還を希望していた女性に市民権が与えられなかった話。「ふーん、そんな出来事があったのか」で終わってしまってはダメで、ランチタイムに従食のテレビを見ながら皆で賛成、反対、色々な視点から話をします。
じゃあイギリス人は皆毎日BBCニュースを見て、政治的意見を考えて、そんな意識高い系な生活を送っているのでしょうか。
否、そうとも信じがたい。
どちらかといえば、何か話題が出たときに「私は賛成だな」「政府はクソだと思う」「本人はいいが子供は可哀そう」、と言える発言の気軽さと瞬発力が高い。日本特有の同調圧力がないことが頭を頭は理解しているのに、それを乗り越える勇気がちょっと足りない。
それに気づいた時、私に必要なのは練習だと思いました。
なんとなく反射的に使っていた、I agree, that's a good idea,といった同調的な単語をなるべく控えるようにし、
何か言われた時とっさに反応が出来るよう、ニュースを見ながら家でゆっくり賛成、反対、好き、嫌い、などといった意見を考えるようにもしています。
とっさに意見を言える瞬発力
それさえ手に入ればもっと会話が楽しくなるのかなと思い、
このブログもそういった「思考プロセス」の筋トレ場にしていく予定で
頑張っていこうと思う今日この頃です。
その②に続く
効率的に働く? イギリスと日本の働き方の違い②
「イギリス人の仕事ってほんと適当だよな!!」
先日他社で働く日本人の方とお話した際、話題に上がったことです。
個人的には全くそうは思いません。
私は経理部で仕事をしていますので、周りの同僚もかなり細かい人間が多いです。
びっしり数字で埋まったエクセルファイルを持ってきてからの、
「なんでここの数字マイナスしてるの?」
「足し算あわないんだけど。。。」
「こっちのファイルとあっちのファイルで数字違うの何で?」
といったちまーい質問に怯える毎日です(そして自分のミスだったことが発覚した場合平謝りしに行きますw)
きっと工場勤務やライン管理の仕事をしている方は、阿吽の呼吸で通じる日本人工員に比べてやりづらいこともあるかと思います。
ただ、「日本人は真面目、外国人はてきとう」という
ステレオタイプが強い人はどうしても多いような気がします。
もっというと
「日本人とその他」
っていうカテゴリー分けは、間違ってはいないのだけど、当てはめる前に一度考えを巡らせてみるべきではないかと思いました。
効率的に働く? イギリスと日本の働き方の違い①
もし、読者の方がイギリスでの就職活動について知りたいと思いこのブログを訪ねてくださってのであれば、残念ながらあまりお役には立てないと思います。
私はもともと今の会社の日本法人で働いており、履歴書上は転職ですが実質社内異動です。
とはいえ、やはり日本法人は完全に退職してしまったので、法律上は完全に現地雇用になります。保険や年金は現地の制度に加入。日本企業からの駐在員のようなロンドンの中心地でのキラキラ生活からは程遠く、田舎のアパートでスーパーの安売りと家計簿とにらめっこするのが日課です。
さて、今回は働き方の違いについて一筆してみようかと思います。
他社には当てはまらないところが多くあるとは思いますが、とはいえ同じカルチャーを有する企業内でのイギリス法人と日本法人の比較なので、ある程度国の比較に飛躍させても差し支えないのかなと思っております。
日本に比べ、イギリスは非常にフレキシブルで働きやすいと感じます。
リモートワークが非常に浸透していて、子供が熱を出した、今日は雪☃みたいな理由で出勤してこない人が多数います。
出張が多い役職の人になると、会社に来る日のほうが少ないのでDirector レベルでさえ机もオフィスもない。出勤すると空きスペースを適当に使って仕事をしています。
実際、会社休むほどではないがちょっと体調が悪い、宅急便が来る、みたいな日に家で快適な環境で仕事ができるのはものすごくストレス軽減になります。
そして、私がそれ以上に良いと感じるのは時間感覚のフレキシブルさです。
まずタイムカードがない。そして定時がない。
(少なくとも契約書には書いてない。同僚に聞くと、たぶん17時くらい?みたいな曖昧な返事がもらえるし、人によって答えが違う(笑))
リモートワーク自体は、日本でも環境を整えること自体は難しくありません。デスクトップからラップトップのPCに変え、適切なVPNを設定すればよいだけのお話。実際導入している日本企業も増えつつあると思います。
しかし、それが浸透しづらい理由としては、なんとなく「定時内は会社にとどまらなければいけない」というプレッシャーがあるからに他ならないのでしょうか。
では日本でも即時タイムカードを廃止すべきか、と聞かれれば
そうもいかない。
日本におけるタイムカードは、ついつい働き過ぎてしまう日本人にとってはオーバーワークを防ぎ、適切な残業代を支給するための重要な手段であります。
結論としては経営者が不当に長時間労働をさせがちな ”ブラック企業”体質を克服した企業から順次フレキシブルな環境を広げていき、近い将来そんな自由な働き方が普通になればいいなと思います。
イギリスで現地就職した経理女子が日本社会に物申す
ヨーロッパ生活を始めて早2年目。
生活は落ち着いてきた。言語に不自由はない。でもこれといった趣味もないのでとりあえず暇。
何か始めなければ!!!
これが、このブログのすべてです。
ただせっかく何か書くのであれば、ただのイギリスの美味しいごはん屋さんや観光の風景で終わりたくはない。
何か、自分を表現できる場所にしたいと考えました。
海外で就職するということ、キャリア女子を目指すということ、政治・社会に対する思い、個人的な趣味、色々放出していきたいと思います。
あくまで最大の目的は 自分自身のボケ防止 ですので、
特定の誰かを批判したり、支援したり、そういう目的でないことだけ名言しておきたいと思います。
お暇なかたお付き合いください。
では!